北斎、伊万里京焼、キアロスクーロ、ジグマーポルケ

今日は東京国立博物館国立西洋美術館上野の森美術館を一気に観ようと思い、友人を誘って上野へ。もちろんヒールなんてはかず、ミリタリーっぽいブーツを履いて万全の準備。

西美(http://www.nmwa.go.jp/index-j.html)で今開催しているのはキアロスクーロ版画と呼ばれる色のトーン・陰影で立体感を表現しようと取り組まれていた16世紀あたりのドイツ生まれイタリア育ちの版画展。人はいなかったが、とてもいい展覧会だった。カタログに掲載されていた、浮世絵とキアロスクーロを比較した論文はとても興味深く、パリ万博時に浮世絵とキアロスクーロが並列して展示されていたというエピソード等は私は初めて知りました。12月11日まで開催中なので、ぜひカタログも買って展覧会ご覧になってみてください。

上野の森美術館(http://www.ueno-mori.org/)では、今日まで日本におけるドイツ年記念イベントのジグマー・ポルケの個展が開催されていました。かなりサイズの大きい作品が多く、美術館の天井の高さがとても活きた展覧会。
「日本初の個展にはなにかしらドイツ特有のものを見せたい。ひとつは絵画の伝統、もうひとつはお伽噺のようなロマンティックな物語、そして時代とともに移り変わる両者の姿を。」とジグマーポルケが書いているように、”不思議かわいい”ペインティング。
現代ドイツアーティストにしては珍しくリヒターとかキーファーと違い見た目明るいので友人と一緒に行っていたので良かった。とはいえ、やはり30点だと見ごたえがない。ちょっと大きめのプライベートギャラリーに行ったような感じ。

東京国立博物館では、今二つの展覧会がやっていて、一つは表慶館で開催中の伊万里京焼展(12月4日まで、http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?pageId=A01&processId=02&event_id=2118)。全国の美術館から集められた110点の江戸時代の華やかな焼物が、美しい展示室に陳列されるというのは、何とも感慨深いものがある。
初心者の私にもとてもわかりやすく、これをベースに今後他の焼物を見ればこの展覧会のこの作品と比較できるというような、充実した展覧会。

最後に始まったばかりの北斎展。同じく12月4日まで。大盛況!混み過ぎ!(笑)
大英博物館、ベルギー王立美術館、メトロポリタン美術館ボストン美術館、V&A美術館…世界中から集まった500点の北斎作品。特に超有名な「冨嶽三十六景」シリーズには長蛇の列!
北斎の回顧展なんてなかなかできませんので、こんなに盛況なことはいいことですね。ただ、ケータイで写真撮るのとかガラスを指紋でベトベトにするのはやめていただきたいですが(苦笑)

帰りに友人と根津でうなぎを食べて、丸ビルのカサブランカシルクで就職先の先輩にシャンパンを奢ってもらい、帰宅。