榎倉@現美→メディアアート@ICC、森山荒木@オペラシティ

BARNEY2005-03-21

今日は春分の日で最終日のものが多く、展覧会情報としてはあまり価値がないのですが(汗)、こんな暖かい春の一日に、美術館に行って、見終わった後隣接する公園でケーキやサンドイッチを食べたり、ビールを飲んだりしながら、友人と感想を語り合うなんていう時間は、とても幸せで、オススメです。

  • 榎倉康二展@現美

待望のもの派の作家・榎倉康二の個展(本日最終日、http://www.mot-art-museum.jp/ex/plan_h16-05.htm#shosai)。すごかった!年代を追って見たのも初めてだったからかもしれないけど、映像や写真、デッサンやメモを見れたのは非常に大きい。

榎倉が注目されるきっかけもそうだったのだが、1970年に美術評論家の中原祐介先生が東京都美術館で開いた「第10回日本国際美術展 人間と物質」という展覧会は、やはりとてもすごいことだったのだなぁと実感。中原先生は東京画廊にもしばしばいらっしゃってくれるのだけど、次会ったら絶対もの派についていっぱい聞こうと思う。もの派をずっと支えてきた東京画廊で働いているのだから、感じるだけじゃなくてもっと伝えられるように、勉強しないと。

  • 特別展示「アルス・ノーヴァ-現代美術と工芸のはざまに」@現美常設展示室

もの派のほかの作家も見ようということで、次は常設展に。現美の常設には、昨年11月に個展を開催した菅木志雄をはじめ、リーウーファンといったもの派の作家はもちろん、白髪一雄、篠原有志男など東京画廊の作家がたくさんいるし、サムフランシスの作品が四方の壁に展示された部屋もとても好き。ちょうど「アルス・ノーヴァ−現代美術と工芸のはざまに」という特別展示(http://www.mot-art-museum.jp/ex/stan.htm)があり、小清水漸先生(東京画廊の作家一覧から他の作品を見れます→http://www.tokyo-gallery.com/)の作品を見ることもできた。とてもきれいな作品だった。

  • 愛、孤独、そして笑い@現美

イケムラレイコ、溝口彰子O.I.C.、オノデラユキ、出光真子、綿引辰子、嶋田美子、鴻池朋子、イチハラヒロコ、岡田裕子という9人の女性若手作家によるグループ展「mot annual 2005 life actually 愛、孤独、そして笑い」展(本日最終日、http://www.mot-art-museum.jp/ex/plan_h16-06.htm)。作品どうこうよりも、挨拶文(HP参照)が不快だった。「たとえ男のようにしゃにむに働いてキャリアを築いたとしても先は見えています。仕事も結婚も育児もすべてこなすスーパーウーマンはしんどそうです。」こんな文章が公共の教育機関(博物館の3大目的の一つには教育も含まれる)で掲示され、普及されていることが信じられない。この展覧会に併せて上野千鶴子氏はじめ4人も教授方が講演するのに、なぜ?こういう差別的で偏見に満ちた発言を見ると、ショックで立ち直れなくなる。

  • アート・ミーツ・メディア:知覚の冒険@ICC

その後、一気に初台まで大移動。NTTインターコミュニケーション・センター(通称:ICC)で開催されている「アート・ミーツ・メディア:知覚の冒険」展へ(本日最終日、そしてこのHPはとても良いアーカイブになっているのでご覧になってみてください→http://www.ntticc.or.jp/Archive/2005/art_meets_media/index_j.html)。以前SFCの教授も勤めていた藝大IMAの藤幡正樹先生をはじめ、池田亮司、ブラスト・セオリー、シルパ・グプタ、ラファエル・ロサノ=ヘメル、ゲープハルト・ゼンクミュラー、ジェフリー・ショー、グレゴリー・バーサミアン、岩井俊雄、前林明次というメディアアートの代表的な10作家のグループ展。連れの友人が大ファンだったということでも驚喜した池田亮司のdb、ICCの所蔵作品であるグレゴリーバーサミアンの"Juggler"という作品は衝撃的。メディアアートに関しては全く素人の私にとっては、メディアアートの流れも理解できたし、素直にとても楽しめた。

  • 山新宿荒木展@オペラシティ

森山とアラーキーが歌舞伎町の写真を撮ったよ、という展覧会(本日最終日、http://www.operacity.jp/ag/)森山大道の写真の展示の仕方はとてもきれいだった。