学芸員資格への道のり①収蔵品に関する議論

8時am起き、というのは大学生にとってはかなりツラいが、そんなことは言ってられない。担当の根津美術館・西田宏子先生は、授業の1時間半の間、とにかく次から次へと美術館の名前、その時の感想、そこから思うことをお話なさる。これは圧巻。面白いと思って書き取ったものだけで13コだったので、もっと話していたはずだ。
ちなみに、西田先生は博物館は収蔵品を持たなければならないという派。それを裏付けるかのように、根津美術館は寄付が多くて収蔵品の保管スペースがなくなってきたため、2021年まで閉鎖する、とのこと。

  • 芸術運営論

それと反対に、森美術館・南條史生先生は博物館は収蔵品がなくても意義がある派。まさにそれを森美術館で実行しているわけだ。この点に関して、授業では深く議論はしていなかったのでまた後日聞いてみたいのだが、有限資源でいかにバリューを出すかという軸ではこれは評価が高いと私も思う。ただ、これによって逃している可能性も多いと思う。例えば、根津美術館の「寄付」という視点など。

今日は博物館学実習が休講だったので以上で終了。本来の意味で国立ではないにしろ、収蔵品を持たないという方針を取った新国立美術館がオープン間近な今、収蔵品に関する議論はもっと活発になるべきだと私は思う。これは国力に関わる非常に重要な問題なのに、なぜニュースが取り上げないのか、暴動が起きないのか、不思議でしょうがない。