東洋美術史概論

BARNEY2005-01-27

今日は9時amから文化財科学のテスト。全く分からなかった。終わってから2時間勉強して、東洋美術史概論のテスト。東洋美術史概論、最高なんです。担当している河合正朝先生が最高。今日のテスト前のトークもとても面白かった。今年一番面白い授業だったなぁ。琳派尾形光琳の「紅白梅図屏風」について熱く語って、テストも終了。まだレポートが何個か残ってるけど、すごい開放感。来年も頑張ろうっと。

以下、図録『国立博物館100年記念 琳派展』巻頭「琳派綜説」の要約(覚書)。この図録とても参考になりました。随所個人的感想あり。

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琳派:桃山末期の本阿弥光悦俵屋宗達に始まり、江戸中期の尾形光琳尾形乾山を経て、末期の酒井抱一に至る流派。系譜の中間に位置する尾形光琳の「琳」をとって名づけるのは異例だが、それは光琳の極めて個性的な表現のうちに、この流派の様式上の特色を認められたため。技術的には宗達が一番、という説が一般的。

光琳:京都の高級呉服商の3代目。30歳のとき父の遺産を引継ぎ、10年で使い果たしたため画家になるという芸術家の見本のような存在。(当時の様子は日記や帳簿等で多数証拠として残っている。)桃山時代の裕福な都市生活者の遊蕩生活から生まれた高い装飾性は、「燕子花図屏風」の金箔の下地に青と緑の花、という色価の効果を生かした作品からも見てとれる。

紅白梅図屏風」:光琳晩年の作品。紆余曲折を経てこの境地に達したものと思われる図案的感覚、梅花と波紋の円形の反復によるリズム、樹幹や枝の伸張感、緊迫した気品と清涼感。中央部の川の流れによってこの美的対極感に調和をもたらしている。緊密さと自由さ、洗練されたリアリティとファンタジーの共存する画面。傑作。